在タイ日本国大使館からのお知らせ「タイ渡航に関する注意事項」 – 2012年11月29日

2012年11月29日、在タイ日本国大使館から タイに渡航を予定されている方に向けて、タイ渡航に関する注意事項のお知らせが出されています。 日本人旅行者がタイで出会う、数々の典型的な犯罪の手口がまとめられています。タイを旅行する際、留意しておきたい有益な情報です! 以下が「在タイ日本国大使館からのお知らせ」の内容です。

Thai Tourist Police Chevrolet Optra
Thai Tourist Police Chevrolet Optra / Highway Patrol Images

タイに渡航を予定されている皆様へ(2012年11月29日現在)

例年、年末年始の休暇シーズンには観光などで数多くの方々がタイに渡航されておりますが、残念ながら、様々なトラブルや犯罪に遭遇する方々が散見されております。せっかくの貴重な海外体験を楽しく豊かな思い出とするためには、安全面の対策などがますます重要となります。

当館と致しましても、皆様の当地での滞在をより良い思い出として頂くとの意味から、当地滞在にあたっての留意点及び最近発生している犯罪被害や各種トラブルについて以下のとおりお知らせしますので、当地での滞在にあたり参考としていただければと思います。

なお、当館ホーム・ページ上の「タイでの安全のしおりPDF」(平成23年度版)においても、タイにおいて事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項などをまとめておりますので、こちらも参考にしてください。

1. 旅券の管理について

(1) 旅券を紛失した又は盗難された場合には、当館において申請に基づき「旅券」又は「帰国のための渡航書」(以下旅券等)を発給することとなりますが、旅券等の受領された後にタイ入国管理局において入国印の転記手続を要します。

(2) 特に、帰国便が差し迫っている場合には、タイ入国管理局及びタイ警察における手続の関係で予定どおり帰国することができなくなることがあり、フライト便の変更やホテル延泊などで、予期せぬ経済的負担を強いられる状況にもなりかねませんので、旅券の管理には十分に注意してください。

2. 海外旅行傷害保険について

(1)トラブル防止のためにいくら注意を払っても、事故や事件に巻き込まれないとは限りません。また、海外では日本と違う環境でのストレスや疲労により、思いがけない病気にかかる可能性もあります。

(2) 特に海外で入院・手術などが必要となった場合には、医療費は非常に高額となる事例が多いので、そのような事態に備え事前に海外旅行傷害保険に加入することをおすすめします。

3. たばこの不法持込みによる摘発

(1) タイ物品税局では、たばこの不法所持、不法持込みについての摘発を強化しており、違反者に対して高額な罰金(2012年11月現在、1カートン当たり4,785バーツ、日本円で約13,300円)を科しています。

(2) 実際に、不注意に1カートンを超える免税タバコを持ち込もうとして、税関検査で摘発され、全てのたばこの没収された上で高額な罰金を支払わざるを得ない事例が多発しています。免税たばこの持込みは、1人につき1カートンまでとなっていますので、1人の人がまとめて購入したり、所持したりしないよう十分注意が必要です。税関検査を受ける前に持込み制限を越えるカートン分は必ず放棄してください。スワンナプーム空港の税関のカウンター前に回収ボックスが設置されております。

4. いかさま賭博・睡眠薬強盗

(1) 場所:カオサン通り、王宮周辺及びスクンビット(アソーク近辺)

(2) 手口:自称マレーシア人、韓国人等(国籍、男女別、人数は様々)から、「娘が○○大学に留学していて、丁度帰国しているので会わせたい」等と声を掛けられ、タクシーで住宅地に所在する一軒家に連れて行かれる。家では家族で出迎え、食事を振る舞う等歓待の上、気を許したところで、カジノ船のディーラーをやっていると称する父(又は叔父等)から、ブラックジャックの仕方を教えてあげる旨の誘いを受ける。後に合流するカモ役を相手に、半ば強引にゲームに参加させられ、当初はいかさまにより勝たせた後、より大きなゲームの為の証拠金として持ち合わせの金品等を預かり、不足分は、クレジットカードでのキャッシングや貴金属店で金を購入させたりして工面させ、最終的にはそれらを騙し取る。なかには貴金属店と組んで相場よりも高い値段で金を購入させられる事案もあります。このほかに、家族と飲食をともにする中、飲み物等に入れられた睡眠薬により昏睡状態になったところで金品等を奪う手口も発生しています。

5. ひったくり

(1) 場所:サイアムスクエア、アソーク、スクンビット、トンロー等周辺

(2) 手口:一人で歩行中又はトゥクトゥク乗車中に後方から近づいてきたバイクに乗った者(2人組)にバック等を奪われる。

6. 路上詐欺

(1) 場所:シーロム、スクムビット

(2) 手口:アラブ人風の男性に「ここは○○駅か」と英語で尋ねられ、そうだと答えると、「あなたは日本人か」と聞かれる。挨拶を交わした後に「タイには、旅行で来ている。タイから日本にも行くつもりであるが、日本円は1ドルいくらくらいか」と聞かれ、それに答えると、「日本円を持っていたら是非見せてほしい(又は両替して欲しい)。」と言って財布の中の日本円を出すように促す。気づいたら現金が抜き取られていることが判明する。

7.宝石店又はスーツ仕立店とのトラブル

(1) 場所:王宮周辺、カオサン通り

(2) 手口:タイ人男性に「良い観光スポットがあるから」と声を掛けられトゥクトゥクに乗せられる。観光案内の後に、「この近くに良いお店があるから」と『宝石店』又は『スーツの仕立て店』に連れて行かれ、相当額の宝石の購入又はスーツの仕立てを強く勧められ、断ることができずに購入してしまう。後になって購入したものが粗悪品であることが判明する。

8. レンタルバイク又はジェットスキー業者とのトラブル

(1) 場所:リゾート地(パタヤ、プーケット島及びパガン島など)

(2) 概要:レンタル業者にバイク又はジェットスキーを返却する際に「傷を付けた」、「破損させた」として高額な修理費を請求され業者との間でトラブルとなります。また、損害保険に加入している業者が少なく、万が一事故を起こした際には高額な修理費の支払いを求められます。なお、当地での運転に関しても運転免許証または国際運転免許証が必要であり、仮に無免許による事故を起こした場合には保険の適用が受けられず高額な医療負担を強いられる場合もあります。

9. 万引き(加害)

空港の免税店等において、日本人が万引きで逮捕される事例が時折報告されています。タイにおいては、万引きに対し厳しく対応しますので、たとえ小額商品であっても警察に引き渡され、裁判が行われるまで3か月程度拘置所に収監されることとなります。裁判の結果、数か月から数年の禁固刑を言い渡される場合もあります。

問い合わせ先

在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8502、696-3002(邦人援護)
FAX :(66-2)207-8511