カンヌ映画祭パルムドール受賞作品『ブンミおじさんの森』が渋谷シネマライズでロードショー公開/2011年3月5(土)~

生死の境が曖昧な世界を静謐さに溢れたタッチで描く『ブンミおじさんの森』

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第63回カンヌ国際映画祭(2010年)にて、タイ人監督初のパルムドールを受賞した映画作品『ブンミおじさんの森』が、渋谷シネマライズにて2011年3月5(土)よりロードショー公開されます!

監督・脚本を手がけたのは、「過去10年の間で登場した世界の映画作家の中で、最も特異で、最も傑出した作品をつくりつづけている一人」と賞賛されているタイ映画界の鬼才、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督。

2000年に制作された長編第1作である『真昼の不思議な物体』が、山形ドキュメンタリー映画祭でインターナショナル・コンペティション優秀賞を受賞するなど、日本の映画界でも高い評価を得ています。

さて、映画『ブンミおじさんの森』は、タイ東北部が舞台。農園を営んでいるブンミは腎臓をわずらい、先が長くないと自覚しています。妻は19年まえに死に、息子は数年まえに行方不明になったきり・・・・・。

ブンミは、死んだブンミの妻の妹・ジェンとトンを自らの農園に呼ぶ。すると、夜の食卓に死んだ妻の霊が現れ、行方不明の息子が”猿の精霊”となって訪ねてくる。森の精霊たちや動物たちも、ブンミの死期を知って集まってきているという。愛する者たちを取り戻したブンミは、4人で森の中に入っていく・・・・・。

ブンミおじさんの森 生死の境が曖昧な不思議な世界を、静謐さに溢れた幽玄な語り口で見せていくという不思議な魅力に満ちた映画です。その斬新な語り口は、ユニークな新世紀感覚に溢れています。

アピチャッポン・ウィーラセタクン監督は、1970年にタイ・バンコクに生まれ、タイのコーンケン大学で建築学を専攻した後、アメリカに留学。シカゴ芸術大学で映画製作を学び修士号を獲得しています。

1990年代前半からショートフィルムやビデオ作品の製作を始め、1999年に製作会社キック・ザ・マシーン設立。

タイのテレビやラジオの番組、マンガ、古い映画などから要素を用いつつ、ドキュメンタリーとフィクションの間を行き来するような即興性の強い映像は、不思議な魅力に満ちています。

なお、『ブンミおじさんの森』は、渋谷シネマライズでロードショー公開を皮切りに順次、日本全国でロードショー公開される予定です。